不動産投資におけるリスクについて、解説しました。
引用すれば
不動産投資には、大きく分けて5個のリスクが存在します。
- 物件のリスク
- 土地のリスク
- 経営のリスク
- 人間のリスク
- 人口のリスク
の5個です。
これらを細かく分けると、12個のリスクがあります。
- 物件の破壊
- 物件の劣化
- 物件の建築ミス
- 土地の汚染
- 文化財出土
- 金利上昇
- 家賃減少
- 突発的な修繕
- 入居者の人間性
- 物件周辺の人間性
- 人口減少
- 人口性質変化
の12個です。
これらのリスクに対して、いかにリスクヘッジするか。
見合うリターンを出すか。
今回はそのためにやるべき鉄則を、解説します。
不動産投資に対するリスクヘッジの考え方
結論から言うと、不動産投資のリスク全てをヘッジしようとすると、うまくいきません。
身動きが取れなくなります。
受け入れられない過剰なリスクにのみ、適切にリスクヘッジをし、受け入れられるリスクは受け入れる。
これが、不動産投資に対するリスクヘッジの考え方です。
もし仮にリスクが全くなくて、絶対に儲かるような不動産投資があれば、それはあなたの手元にまで落ちてきません。
そのような話を待っているだけでは、不動産投資を始める事は難しいでしょう。
不動産投資のリスクヘッジの具体的な方法
不動産投資には
- 物件のリスク
- 土地のリスク
- 経営のリスク
- 人間のリスク
- 人口のリスク
というリスクが存在します。
これらを適切にリスクヘッジする具体的な方法を、1つ1つ見ていきましょう。
不動産投資における、物件のリスクヘッジ方法
不動産投資における、物件のリスクは
- 物件の破壊
- 物件の劣化
- 物件の建築ミス
とありますが、これらをヘッジするには、まず保険が重要です。
具体的には
- 火災保険
- 地震保険
です。
物件の破壊、自然災害による劣化などもリスクヘッジする事ができます。
地震保険は、一般的に火災保険の半額までしかかけられないルールになっていますので、地震保険で物件価格満額をリスクヘッジしたい場合、火災保険の掛け金を増やす事で、地震保険も満額ヘッジする事ができます。
そして、物件リスクをヘッジする上で次に重要なのが、購入する物件の目利きです。
変な物件を買うな、という事です。
具体的には
- 大規模修繕をしていない、築20年を超える物件
- 基礎に大きなクラックがある物件
- 建てつけが悪い物件(傾いている可能性)
は、購入しないようにしましょう。
そして、物件を購入した後は、適度に細かく修繕を重ねていき、物件を長持ちさせる事が重要です。
- 保険
- 物件の目利き
- 物件の定期的な修繕
の3つにより、物件リスクは最低限までリスクヘッジする事ができます。
不動産投資における、土地のリスクヘッジ方法
不動産投資における、土地のリスクは
- 土地の汚染
- 文化財出土
とありますが、これらに対するリスクヘッジは、たった1つです。
変な土地を買わない。これだけ。
具体的には
- 原子力発電所の近く
- 化学工場の近く
- 埋蔵文化財包蔵地
は、購入しないようにしましょう。
埋蔵文化財包蔵地かどうかは、物件を仲介している宅建業者に質問すれば、答えてくれるはずです。
仮に嘘をついて物件を販売した場合、宅建業法違反になります。
重要事項説明の際に、埋蔵文化財包蔵地かどうかが記載した書面上での記録をしてもらいましょう。
不動産投資における、経営のリスクヘッジ方法
不動産投資における、経営のリスクは
- 金利上昇
- 家賃減少
- 突発的な修繕
とあります。
まず、突発的な修繕に対するリスクヘッジは
- 定期的にこまめに修繕する
- 突発的な修繕に備えて手元資金を厚くする
の2つのリスクヘッジ方法があります。
特に、経営上手元資金を厚くしておく事は、資金がショートしないようにするために重要です。
金利上昇と家賃減少に対するリスクヘッジは
- 低金利で借りる
- なるべく長期間で借りる
という、ファイナンスでのリスクヘッジ方法があります。
金利が低い方が良いというのは、みなさんご存知なのですが、意外とこの長期間融資が大きなリスクヘッジになる、という事は知られていません。
かなり重要なファイナンス上でのリスクヘッジになりますので、覚えておいて下さい。
次に
家賃減少を起こさせない
という経営努力も大事です。
インターネット無料、モニター付きインターホン、宅配ボックスくらいは低コストでできて、効果のある経営努力なのでオススメです。
下手に内装に凝って資金を投下するのではなく、キチンと入居者に求められている内容に投入しましょう。
家賃減少を食い止める、もしくは家賃上昇させることは、経営上大きなリスクヘッジになります。
不動産投資における、人間のリスクヘッジ方法
不動産投資における、人間のリスクは
- 入居者の人間性
- 物件周辺の人間性
です。
入居者の人間生リスクは、まず購入段階である程度リサーチしましょう。
現地を見に行くのは重要です。
玄関のドアにゴミが溜まっているなど、目に見えてダメな場合も、あります。
また自分が賃貸経営をし始めてからは、キチンと入居希望者の属性を調査して、怪しきは罰するじゃないですが、怪しきは入居させない、のも1つの選択肢です。
また契約は2年の定期借家にして、最悪2年で追い出せる契約内容にして契約するのも、重要です。
物件周辺の人間性リスクは、正直あまりヘッジしようがありません。
しかし、現地を見に行くのは重要です。
僕自身、1回よさげな物件を見に行ってみると、お隣さんが朝から爆音でヘビメタを聞いており、騒音がひどかったので、購入を見送ったケースがありました。
現地調査は重要です。
不動産投資における、人口のリスクヘッジ方法
不動産投資における、人口のリスクは
- 人口減少
- 人口性質変化
です。
これらに関しては、自助努力で進行を止める事はできません。
予測して先回りする、という方法でリスクヘッジするしかありません。
具体的には
- 人口増減をマクロ指標から予測する
- 人口の年齢、性別など性質変化もマクロ指標を調べる
などです。
予測した上で「これはマズい」と思ったら、売却を考えます。
物件を1箇所に集中させない、というのも1つのヘッジになりますが、これはある程度うまくいった不動産投資家の手法です。
不動産投資で見合うリターンを得る方法
不動産投資で見合うリターンを得る方法は、簡単です。
経営リスクを最重要視する事です。
経営リスクにつながりそうなリスクも、優先して可能な限りヘッジしておく事です。
不動産投資は船の航海です。
船が沈没しないようにするのが、最優先。
船が沈没しかねない、大きな穴は早めに塞ぐ。
船の沈没にあまり関係がない、小さな穴は後回し。
逆に沈没さえしなけば、賃料を産んでくれるのが不動産投資です。
船の沈没を起こし得る要素を調べ、優先順位を決めて、1つ1つ潰していく。
こうして何年か経過すると、気がつけば勝手にリターンが懐に入っています。
不動産投資で見合うリターンを得るために、良い船を買って、長く運行させましょう。